福井県内で昨年生まれた赤ちゃんは6,230人。そのうちの1人が5月末に1歳になった息子です。私の仕事復帰に合わせて4月から保育園に通っています。子育てをする中で感じる福井の環境や制度のあり方について、思いをつづり取材を進めてきます。まずは、自分と同じ小さな子どもを持つ母親たちの声に耳を傾けました。

 近年、都会では「ベビーカーでは電車に乗れない」「保育園に入れない」などと子育ての大変さが話題になっていますが、私はさほど厳しさを感じたことはありません。産むまで考えたことがなかったけれど、福井って子育てがしやすいのかもしれません。

 ただ、福井県の2013年の希望出生率は2.07で、昨年の合計特殊出生率(女性が生涯に産む子どもの推定人数)は1.63。「もっと子どもがほしい」と望んでいる人が少なからずいるようです。産みたい人がもっと産みやすい福井にするにはどうすればいいのでしょうか。

 福井県の過去10年間の出生率はほぼ横ばいで、1.5~1.63。全国では5~12位と上位をキープしています。福井新聞社は、3歳以下の子どもがいる県内在住の女性62人にアンケートをとりました。「福井は子育てしやすいですか?」との問いに54人(87.1%)が「はい」、それ以外は「どちらでもない」「分からない」と答えました。▽支援制度がたくさんある▽近所の人がよく話しかけてくれる▽子ども向けのイベントが多い-などの声が多かったです。
 福井県の子育て支援制度について、県子ども家庭課の岩壁明美課長は「国に先駆けた制度もあり、全国トップクラスの充実度」と胸を張ります。第3子の保育料や一時預かりなどをすべて無料にし、祖父母の育児休暇取得を促進する制度も創設。本年度から、これまで産後のみだった家事支援の利用費用補助を、妊娠中にまで拡大しました。病児保育施設への送迎サービスも準備中です。

 本年度から他課が担当していた不妊治療の支援や産後ケアなどの業務も担い、出産、妊娠、子育てと、より継続した支援に取り組んでいます。岩壁課長は「いろいろな要望を聞いて、『やれることはどんどんやっていこう』という姿勢です」と力を込めます。

 ただ、「制度を知らない」との声も聞かれた。▽子育て支援センターで教えて▽出生届を出す時に説明を▽新聞、テレビで広報して▽スマートフォン向けのアプリがほしい-などの要望がありました。私も知らなかったものや対象外の制度が多く、現時点ではほとんど使ったことがありません。市町の支援制度も含めて、使いやすいか、実態に合っているかなどの検証も必要と思います。


 多くが「福井は子育てしやすい」と感じている裏側で、アンケートからはさまざまな悩みや苦労も浮かび上がってきました。次回からは、仕事、保育所、家族などのテーマごとに声を紹介します。